時代の最前列へ。。第３８回将棋日本シリーズ/準決勝「深浦九段－豊島八段を振り返ろう」
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今回は昨日行なわれました
注目の第３８回ＪＴ杯将棋日本シリーズ/準決勝
「深浦康市九段－豊島将之八段」の模様を
振り返らせていただきます。。
２手目△３四歩。
上図での持ち駒
▲深浦九段： なし
△豊島八段： なし
先手は深浦九段。
その初手は飛車先を突く▲２六歩から。
対します、豊島八段は２手目に角道を開く
△３四歩と返し、対局はスタート。。
５手目▲７六歩。
上図での持ち駒
▲深浦九段： なし
△豊島八段： なし
続く３手目に飛車先を決め
後手に△３三角（４手目）の受けを強要してから
深浦九段は角道を開き、「角換わり」模様へ誘導。。
この手をみて
豊島八段は△４ニ銀（６手目）とし、先手の注文を
受けて立つ意思を示しますが。。
９手目▲６六歩。
上図での持ち駒
▲深浦九段： なし
△豊島八段： なし
将棋界屈指の序盤の研究家にして戦略家である
深浦九段は上図で角道を止め、自らが誘導した
「角交換」を拒みました。。
２３手目▲６七銀。
上図での持ち駒
▲深浦九段： なし
△豊島八段： なし
深浦九段は居玉のまま自陣二段目に並べた金と
三段目に並べた銀が斜めに連結する、ソフト流の
最新流行形に駒組みを進めます。。
３４手目△１四歩。
上図での持ち駒
▲深浦九段： なし
△豊島八段： なし
互いに角を自陣に取り込んだまま
後手に続いて、先手も銀を中央５筋に繰り出し
角を換えない「相腰掛銀」が完成（２９手目▲５六銀右）。
さらに両者は左右の端歩を突き合い、間合いを計ると
上図から次に、深浦九段が右の桂馬を跳ねたのをみて。。
（３５手目▲３七桂）
３６手目△６五歩。
上図での持ち駒
▲深浦九段： なし
△豊島八段： なし
豊島八段は６筋の歩を突き合せ
このタイミングで、先に仕掛けを開始しました。。
深浦九段が▲同歩（３７手目）と応じると。。
３８手目△７七角成。
上図での持ち駒
▲深浦九段： 歩
△豊島八段： 角
豊島八段はすかさず角交換を敢行し、以下
▲同桂～△８六歩～▲同歩～△同飛～▲８七歩に
△８一飛～▲６六角～下図４６手目△３三角と進行。。
４６手目△３三角。
上図での持ち駒
▲深浦九段： 歩
△豊島八段： 歩
角交換に続けて、飛車先の歩を切った
後手に対し、深浦九段の反撃は角の打ちこみから。。
豊島八段が格言通りに「角には角」を合わせると
直後に二度目の角交換が成立しました。。
５５手目▲６六角。
上図での持ち駒
▲深浦九段： 歩
△豊島八段： 角、歩２
さらにもう一度、角交換を成立させてから
深浦九段はあらためて６筋の好所へ見晴らし良く
角を打ち込み起点を築きます。。
が、しかし。。
５６手目△９五歩。
上図での持ち駒
▲深浦九段： 歩
△豊島八段： 角、歩２
将棋ソフトとの研究で
より攻撃的な棋風へと変貌を遂げた
豊島八段は浮いた４四の歩を守ることなく
９筋の端歩を突き合わせ、強気に攻勢に転じます。。
６２手目△９七同香成。
上図での持ち駒
▲深浦九段： 歩２
△豊島八段： 角、歩３
豊島八段はそのまま香車を突進させ
９筋を強引にこじ開けたかと思えば。。
７２手目△４六角。
上図での持ち駒
▲深浦九段： 歩４
△豊島八段： 香
４筋の狭い地点にフワリと角をぶら下げ
強弱織り交ぜながらの指し回しで、先手を翻弄し
テンポ良く、攻防の主導権と握ります。。
９２手目△６七歩。
上図での持ち駒
▲深浦九段： 角、銀２、歩３
△豊島八段： 角、金、歩
先手は桂馬で、後手は香車で敵陣にえぐり
激しく終盤戦の幕が開くと、そこでも豊島八段が
先手を取り、迫力も鋭さも存分に漂わせながら
アッケラカンと、深浦玉を仕留めに行きます。。
１１６手目△５七銀不成。
上図での持ち駒
▲深浦九段： 飛、角、銀２、桂２、歩４
△豊島八段： 角、金、歩２
土俵際での腕力と二枚腰が自慢の
深浦九段は豊島八段の圧倒的な指し回しの前に
持ち味を発揮する時間もスペースも与えてもらえず
防戦一方に追い込まれ、苦しい終盤戦となりました。。
【 投了図・１４２手目△２四角 】
投了図での持ち駒
▲深浦九段： 銀、桂、香、歩６
△豊島八段： 桂、歩
最後は意地の反撃も実らず
上図の局面をみて深浦九段、無念の投了。。
時代のうねりを連想する勢いを盤上に投影した
豊島八段が意気揚々と、決勝戦進出を決めました。
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叡王戦では魅惑の兄弟弟子対決が実現。。
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ブロ二年目もさらなる飛躍の年に。。
藤井四段激戦譜（炎の七番勝負など）
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舞台は火の国・熊本
絶好調の秀英を撃破。。
王位戦は大ピンチ。。
竜王戦の舞台で
７年ぶりに頂上決戦が実現
