再びの大一番。。明日、第65期王座戦5番勝負/第4局
6連覇を目指す羽生善治王座に
加藤のプリンス・中村太地六段が挑戦する
第65期王座戦5番勝負。
ここまで3局を消化し、中村六段が2勝1敗とリード。
悲願のタイトル奪取に王手をかけて迎える大一番/第4局が
明日、神奈川県横浜市「横浜ロイヤルパークホテルにて
運命の幕を開きます。。
羽生王座の今期ここまでの成績は
32戦18勝14敗(.563)。順位戦はA級で2勝2敗。
6月の棋聖戦から3タイトル戦連続出場中で
関西の新若大将・斎藤慎太郎七段の挑戦を受けた棋戦戦は
見事防衛に成功するも、続く王位戦では振り飛車党の若き旗頭
菅井竜也七段の前に完敗を喫し無念の陥落、二冠後退となりました。
王座戦に続いて、来週の金曜日(20日)には
前人未到、空前絶後の大記録「永世七冠」達成に挑む
第30期竜王戦の開幕を控えており、気勢をあげる意味でも
何としても王座戦防衛を果たしたいところ。。
その王座戦は開幕2連敗の後、第3局で初勝利。
持ち味である曲線的で柔らかな指し回しを随所に発揮し
カド番を一つ凌いで迎える明日の第4局の手番は先手と
ようやく風向きの変化を感じますが。。
対します、中村六段の今期ここまでの成績は
21戦16勝5敗(.762)。順位戦戦はB級2組で開幕4連勝中。
生粋の居飛車党で最先端の研究に明るい中村六段ですが
強味は何といっても終盤の粘りと集中力、そして勝利への執念。
その華麗な経歴やスマートなルックスからは想像もできない
泥臭く、熱い将棋でタイトル奪取へ全身全霊を捧げます。。
【 王座戦/第1局 】
9月5日(水)
宮城県仙台市「仙台ロイヤルパークホテル」にて。
185手までで、先手・中村六段が勝利。
【 投了図・185手目▲1六銀 】
投了図での持ち駒
▲中村六段: 銀、歩3
△羽生王座: 飛、桂3、歩3
羽生王座優勢で終盤戦を迎えるも
渾身の粘りで対抗する中村六段の終戦の前に
羽生王座の指し手はブレまくり、形勢は二転三転。。
投了図でも△2三桂と受ければ
まだまだ形勢は互角とみられましたが、しかし羽生王座は
根負けする形でどよめきとともに、投了を告げました。。
【 王座戦/第2局 】
9月19日(火)
大阪府大阪市「ウェスティンホテル大阪」にて。
156手までで、後手・中村六段が勝利。
【 投了図・156手目△7四同銀 】
投了図での持ち駒
▲羽生王座: 角、桂2、歩6
△中村六段: 金、銀2、香2、歩
開幕戦を大逆転勝利で飾った中村六段が
勢いそのままに先手で臨んだ第2局で完勝。。
これ以上ない最高の連勝スタートを見事に飾り
悲願の初タイトルへ、堂々の王手をかけました。。
【 第3局 】
10月3日(火)
新潟県南魚沼市「温泉御宿 龍言」にて。
134手までで、後手・羽生王座が勝利。
【 投了図・134手目△3一玉 】
投了図での持ち駒
▲中村六段: 桂、香、歩8
△羽生王座: 飛、桂
タイトルのゆくえの懸かった大一番、第3局で
カド番に追い込まれた羽生王座がついに底力を発揮。
中村六段リードで迎えた終盤戦を見事な大局観でひっくり返し
開幕戦とは逆に大歓声の中、柔らかく今シリーズ初白星を飾り
カド番を一つ凌ぎ、反撃の狼煙を上げました。
そして迎える明日からの第4局。
仕切り直しの大一番で先手となるのは羽生王座。
全く読みや構想がかみ合わないのか
高い確率で終盤で歪みが生じ、泥仕合となりがちな
両者の気になる対戦成績は9勝4敗と羽生王座がリード。
中村六段が後手番で勝利し悲願達成なるのか。。
羽生王座がカド番を二つ凌ぎフルセットに持ち込むのか。。
クライマックス近づく将棋界秋の陣・王座戦/第4局を
ぜひ、お見逃しなく。。
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四段戦予選突破し、神童が本戦へ。。
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「羽生世代」、反撃開始。。
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王座戦/第3局の余韻、心地よく