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決勝は「羽生世代」対決。。第４７期棋王戦・敗者復活戦/１回戦「郷田九段－豊島九段を振り返ろう」
今回は昨日行われました
第４７期棋王戦の敗者復活戦/１回戦
「郷田真隆九段－豊島将之九段」の模様を
振り返らせてただきます。。
２手目△８四歩。
上図での持ち駒
▲郷田九段： なし
△豊島九段： なし
本局の先手は郷田九段。
その初手は角道を開ける▲７六歩から。。
対します、豊島九段は２手目に飛車先を突く
△８四歩と返して、対局はスタート。。
早々と居飛車を明示し
戦型の選択権を先手に委ねた後手に対して
郷田九段の意向が明かされる、次の３手目は。。
３手目▲６八銀。
上図での持ち駒
▲郷田九段： なし
△豊島九段： なし
無頼な剣豪・郷田九段は３手目▲６八銀とし
居飛車の看板戦法「矢倉」での勝負を指向しました。。
１６手目△５二金。
上図での持ち駒
▲郷田九段： なし
△豊島九段： なし
豊島九段ももちろん「矢倉」に異存はなく
現代調の進行でいざ、「相矢倉」を目指します。。
２３手目▲４六角。
上図での持ち駒
▲郷田九段： なし
△豊島九段： なし
しかし、囲いを決める前に
後手に続けて先手も角を戦場へ迫り出し
天王山・５筋の位を挟んで双方の角を直接睨み合う
現代「矢倉」の主力となった「脇システム」が発動。。
３４手目△２二玉。
上図での持ち駒
▲郷田九段： なし
△豊島九段： なし
いつでも角を交換できる状態で駒組みは進行し
まずは上図で豊島九段が玉の「入城」を完了しました。。
４１手目▲７八金。
上図での持ち駒
▲郷田九段： なし
△豊島九段： なし
一方の郷田九段は１筋の端歩を突き越してから
自陣上部を目一杯手厚くし、迎えた上図の局面で
格調高く「矢倉囲い」を完成。。
駒組みの飽和点が近づく中、次の△８五歩をみて
郷田九段は遊び駒の桂馬を跳ね上げ（４３手目▲３七桂）
来るべき開戦へ力を溜めると。。
４５手目▲６四角。
上図での持ち駒
▲郷田九段： 角
△豊島九段： なし
豊島九段が飛車を浮かせたところで（４４手目△８四飛）
ズバッと角交換を敢行し、先に仕掛けを開始しました。。
豊島九段はもちろん△同歩で払って、以下
▲４六銀～△６五歩～▲同歩～△７五歩～▲６六銀に
△７六歩～▲７四歩～△同飛をみて、▲８三角～△８四飛～
▲７二角成に△６五桂～▲同銀～下図６０手目△８六歩と進行。。
６０手目△８六歩。
上図での持ち駒
▲郷田九段： 桂
△豊島九段： 角、歩３
角交換成立後
手にした角を機敏に敵陣に成り込んだ郷田九段に対し
豊島九段は桂馬をタダ捨てする強手から反撃開始。。
まずは飛車先の歩を突き合わせると。。
６２手目△３九角。
上図での持ち駒
▲郷田九段： 桂、歩
△豊島九段： 歩３
先ほどのお返しとばかりに
先手の飛車に引っ掛けて角を打ち込み馬を作ります。。
（上図から以下、▲６八飛～△７五角成～）
が、しかし。。
７３手目▲３四歩。
上図での持ち駒
▲郷田九段： 角、桂、歩３
△豊島九段： 金、銀、歩２
郷田九段は後手が作った馬をすぐに捕らえると
駒を捌きながら豪快に飛車を敵陣へと突進させて
そのまま一気に後手陣へと踏み込みます。。
すると。。
８９手目▲３一同龍。
上図での持ち駒
▲郷田九段： 金、歩３
△豊島九段： 角、銀２、桂、歩２
必死にアヤを求める豊島九段を相手にせず
郷田九段は妥協なき猛攻からド迫力の寄せに入り
形勢の針ははっきりと先手に傾きます。。
【 投了図・１１５手目▲５一角 】
投了図での持ち駒
▲郷田九段： 歩５
△豊島九段： 飛、角、銀、桂、香、歩
一方的な終盤戦でも
豊島九段は最後まで粘りを発揮し、食らいつきますが
上図の局面でついに力尽き、無念の投了を告げました。。
強さ漲る勝利を飾った郷田九段は
存在感をみせつけ、敗者復活戦/決勝へと進出。。
決勝二番勝負進出を懸け、本戦で敗れた佐藤康光九段との
リベンジマッチへ、誇り高く闘志を胸に臨みます。。
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