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本日は第８０期Ａ級順位戦/７回戦「佐藤康九段－糸谷八段は康光流からの熱きねじり合いへ」
今週は順位戦ウィークの将棋界。。
本日は最高峰のＡ級で、優勝に関わる注目の一番
「佐藤康光九段－糸谷哲郎八段」の７回戦が、西の聖地
大阪は関西将棋会館にて行われています。。
２手目△３四歩。
上図での持ち駒
▲糸谷八段： なし
△佐藤九段： なし
本局の先手は糸谷八段。
その初手は飛車先を突く▲２六歩から。。
対します、佐藤九段は２手目に角道を開く
△３四歩と返して、対局はスタート。。
６手目△８八角成。
上図での持ち駒
▲糸谷八段： なし
△佐藤九段： 角
続く３手目に、糸谷八段が角道を開くと
９筋の端歩を突いて一つ間合いを図った佐藤九段は
次に、糸谷八段が飛車先を決めたのをみて（５手目▲２五歩）
すかさず、拘りの「一手損角交換」を敢行すると。。
１２手目△２二飛。
上図での持ち駒
▲糸谷八段： 角
△佐藤九段： 角
角交換成立後
佐藤九段は３三の地点を銀でケアしてから
飛車に手をかけ、途中下車なしに２筋へと振り
「康光流ダイレクト向かい飛車」を投入します。。
２０手目△７二銀。
上図での持ち駒
▲糸谷八段： 角
△佐藤九段： 角
ある程度予想された出だしから
双方、飛車のポジションが決まったところで
両者は呼吸を合わせながら玉の囲いを目指し、上図の局面で
佐藤九段は振り飛車の相棒である「美濃囲い」を完成させました。。
２５手目▲８六歩。
上図での持ち駒
▲糸谷八段： 角
△佐藤九段： 角
一方の糸谷八段は
上図で８筋の歩を突き、「銀冠」を目指します。。
が、次の瞬間
２６手目△３五歩。
上図での持ち駒
▲糸谷八段： 角
△佐藤九段： 角
佐藤九段はほんの１分の少考で
見切り良く３筋の歩を突き合わせ、仕掛けを開始しました。。
この局面で糸谷八段は長考に入り、４３分経過したところで
そのまま午前の対局は終了となり、お昼休憩に突入します。。
【 お昼のオーダー 】
糸谷八段： ぶっかけそば定食（蟹といくらのふわとろめし）
佐藤九段： 親子丼、温うどん
２９手目▲７七角。
上図での持ち駒
▲糸谷八段： 歩
△佐藤九段： 角、歩
午後の対局開始の一手で
▲３五同歩（２７手目）と応じた糸谷八段は
次の△同銀をみて、空けておいた７七の地点へ
手持ちの角を投入し、切り返しました。。
先手の狙いを秘めた一着に
佐藤九段は△４四角（３０手目）と合わせて、以下
▲３六歩～△７七角成～▲同桂～△４四銀～▲３七桂～
△５二金左をみて、下図３７手目▲８七銀と進行。。
３７手目▲８七銀。
上図での持ち駒
▲糸谷八段： 角
△佐藤九段： 角、歩
直後に二度目の角交換が成立すると
局面は落ち着きを取り戻し、両者は再び自陣の駒組みへ。。
金・銀を連結し「本美濃囲い」を完成した佐藤九段に対して
糸谷八段は銀を立て、あらためて「銀冠」を目指します。。
４５手目▲６六角。
上図での持ち駒
▲糸谷八段： なし
△佐藤九段： 角、歩
さらに駒組みは続き
「美濃」から「高美濃」、さらには「銀冠」を含みとし
手数をかけて重厚な囲いを目指す佐藤九段に対して
糸谷八段は上図で再び先行して角を盤上に投入。。
４８手目△５一角。
上図での持ち駒
▲糸谷八段： なし
△佐藤九段： 歩
先手のけん制に対して
佐藤九段は角を自陣へ投入し、まずはジッと
受けに回って、相手の出方をうかがうと。。
５２手目△８四角。
上図での持ち駒
▲糸谷八段： なし
△佐藤九段： 歩
機を見て角を戦場へと迫り出し
先手の角へ直接ぶつけた、上図の局面で
夜戦に備えて夕食休憩に突入します。。
【 夕食のオーダー 】
糸谷八段： みそ煮込みうどん
佐藤九段： パリパリチキンカレー（CoCo壱番屋）
佐藤九段の今期ここまでの成績は
２９戦１７勝１２敗（．５８６）。順位戦は３勝３敗。
糸谷八段の今期ここまでの成績は
３５戦２０勝１５敗（．５７１）。順位戦は４勝２敗。
２敗の糸谷八段が本局に敗れると、その瞬間
ここまで開幕７連勝で首位を独走する斉藤慎太郎八段が
残り２戦を残してＡ級優勝、２年連続名人挑戦が決まります。。
果たして、糸谷八段は踏ん張れるのか。。それとも
夕食休憩明けからの終盤戦へ熱き注目が注がれます。。