第６７回ＮＨＫ杯将棋トーナメント/２回戦「菅井王位－橋本八段を振り返ろう」
今回は昨日放送されました
日曜午前のお楽しみ第６７回ＮＨＫ杯の２回戦
注目の「菅井竜也王位－橋本祟載八段」の模様を
振り返らせていただきます。
２手目△８四歩。
上図での持ち駒
▲橋本八段： なし
△菅井王位： なし
先手は橋本八段。
その初手は飛車先を突く▲２六歩から。
すると、振り飛車党の若き旗頭・菅井王位も
２手目△８四歩と飛車先を突き、対局はスタート。。
６手目△３四歩。
上図での持ち駒
▲橋本八段： なし
△菅井王位： なし
続く３手目に、橋本八段が角道を開いたのをみて
菅井王位はそのまま飛車先を決め（４手目△８五歩）
先手に▲７七角（５手目）の受けを強要してから
自らの角道を開き、「角換わり」へと誘導します。。
１０手目△７七角成。
上図での持ち駒
▲橋本八段： なし
△菅井王位： なし
振り飛車党の意表の出だしにも動じることなく
橋本八段は受けて立ち、定跡手順の進行で迎えた
上図の局面で、菅井王位から角交換を敢行。。
手損のない「ノーマル角換わり」となりました。
２１手目▲３七銀。
上図での持ち駒
▲橋本八段： 角
△菅井王位： 角
角交換成立後
両者は銀を中央５筋に繰り出す構えをみせ
息を合わせて「ノーマル角換わり」の常套手段
「腰掛銀」を目指します。。
３０手目△５四銀。
上図での持ち駒
▲橋本八段： 角
△菅井王位： 角
先に橋本八段が銀を５筋に構えると（２９手目▲５六銀）
続けて菅井王位も銀を５筋に繰り出し、戦型はおなじみ
「角換わり相腰掛銀」に決定しました。。
４０手目△２ニ玉。
上図での持ち駒
▲橋本八段： 角
△菅井王位： 角
さらに前例を踏襲しながらの駒組みが進行し
上図の局面で菅井王位は玉の入城を完了。。
すると、次の瞬間。。
４１手目▲４五歩。
上図での持ち駒
▲橋本八段： 角
△菅井王位： 角
橋本八段は４筋の歩を突き合わせ
このタイミングで、先に仕掛けを開始ました。。
４２手目△７五歩。
上図での持ち駒
▲橋本八段： 角
△菅井王位： 角
しかし、菅井王位はすぐに反発。。
７筋の歩を突き合せると、次の▲同歩をみて。。
４４手目△６五桂。
上図での持ち駒
▲橋本八段： 角、歩
△菅井王位： 角
菅井王位は桂馬をヒラリと戦場へ跳躍させ
そのまま攻勢を強めます。。
橋本八段は▲７六銀（４５手目）と立てて、以下
△８六歩～▲７三角～△８一飛～▲６四角成～△８七歩成に
▲同銀～△７七歩～▲同桂～下図５４手目△同桂成と進行。。
５４手目△７七同桂成。
上図での持ち駒
▲橋本八段： 歩４
△菅井王位： 角、桂
橋本八段は機敏に馬を作りますが
菅井王位は構うことなく一本道で敵陣に踏み込み
いざ、開戦を告げました。。
６５手目▲２四歩。
上図での持ち駒
▲橋本八段： 桂、歩４
△菅井王位： 角
居飛車でも持ち味発揮の菅井王位は
鋭い指し回しで手をつなぎながら、グイグイと
攻勢を続けますが、受ける展開はむしろ望むところの
橋本八段は目を慣らしつつ、飛車先から反撃に転じます。。
しかし。。
８２手目△８九角。
上図での持ち駒
▲橋本八段： 銀、桂、歩２
△菅井王位： 金、歩３
先手の反撃を軽くいなしてから
菅井王位は握った手番でより鋭利に踏み込み
包囲網を突破し、橋本玉へ直接遅い掛かります。。
９９手目▲５一角。
上図での持ち駒
▲橋本八段： 歩３
△菅井王位： 金２、歩５
王位猛攻にさらされながら
ギリギリで踏ん張った橋本八段は渾身の反撃。。
攻め合いに最後の勝負を懸けますが。。
【 投了図・１１４手目△８四金 】
投了図での持ち駒
▲橋本八段： 飛、金３、歩２
△菅井王位： 角、歩５
すでに均衡は崩れており
菅井王位がキッチリと先手玉を仕留め上げた
上図の局面で橋本八段は無念の投了を告げました。
見事な快勝を飾った菅井王位は３回戦進出。
ベスト８進出をかけ、畠山鎮七段と対戦します。
□□□
昨日更新！
再び連勝街道ばく進中。。
□□□
勝率９割到達目前。。
□□□
女流将棋界では旬の番勝負開幕
□□□
応援棋士も順位戦で大活躍！
□□□
秋の陣に決着。。
□□□
藤井四段激戦譜（炎の七番勝負など）