気迫は届かず。。第43期棋王戦・敗者復活戦/決勝「三浦九段-黒沢五段を振り返ろう」
今回は昨日行なわれました
注目の第43期棋王戦・敗者復活戦/決勝
「三浦弘行九段-黒沢怜生五段」の模様を
振り返らせていただきます。
2手目△3四歩。
上図での持ち駒
▲三浦九段: なし
△黒沢五段: なし
午後4時過ぎに千日手が成立し
指し直しとなった本局は、三浦九段が先手。
その初手▲2六歩に対し、黒沢五段は2手目に
角道を開く△3四歩と返し、対局はスタート。。
5手目▲7六歩。
上図での持ち駒
▲三浦九段: なし
△黒沢五段: なし
続く3手目に
三浦九段は▲2五飛と飛車先を決めて
後手に△3三角(4手目)の受けを強要してから
自らの角道を開きます。。
8手目△5四歩。
上図での持ち駒
▲三浦九段: なし
△黒沢五段: なし
早々と居玉も解除し(7手目▲6八玉)
すでに臨戦態勢の三浦九段は、黒沢五段が次に
中央5筋の歩を突いたのをみて。。
9手目▲3三角成。
上図での持ち駒
▲三浦九段: 角
△黒沢五段: なし
すかさず角交換を敢行します。。
黒沢五段が△同銀(10手目)で角を払うと。。
11手目▲5三角。
上図での持ち駒
▲三浦九段: なし
△黒沢五段: 角
三浦九段は手にしたばかりの角を
歩の突かれた敵将の頭上へと打ち込み
先手の利を目一杯活かし乱戦に持ち込みます。。
黒沢五段は△4四角(12手目)と合わせて、以下
▲同角成~△同歩~▲4三角~△3ニ角~▲同角成~
△同金に▲4八金をみて、下図20手目△5ニ飛と進行。。
20手目△5ニ飛。
上図での持ち駒
▲三浦九段: 角
△黒沢五段: 角
黒沢五段は先手の暴れ馬を首尾よく収めて
飛車を5筋へと振り、「中飛車」に構えました。
28手目△7ニ銀。
上図での持ち駒
▲三浦九段: 角
△黒沢五段: 角
激しい序盤が落ち着き飛車のポジションも決まると
両者は息を合わせて玉を盤面左側へと寄せて行き
黒沢五段は振り飛車の相棒である「美濃囲い」を完成。。
黙々と理想形目指し駒を組み上げていきます。。
31手目▲6五歩。
上図での持ち駒
▲三浦九段: 角
△黒沢五段: 角
一方、本局に懸ける意気込みを全面に押し出す
三浦九段は玉のコビンに桂馬を跳躍させてから
6筋の位を確保する意欲的な模様を張ります。。
35手目▲2四歩。
上図での持ち駒
▲三浦九段: 角
△黒沢五段: 角
先に仕掛けたの、三浦九段。
まずは飛車先2筋の歩を突き合せると。。
41手目▲4三角。
上図での持ち駒
▲三浦九段: 歩
△黒沢五段: 角、歩
歩交換を成立させてから
敵陣4筋へ角をタダ捨てする強手を投入。。
強引に飛車先を突破を狙います。。
黒沢五段は△同金(42手目)と応じて、以下
▲2三飛成~△3四角~▲2ニ龍~△1ニ角打~▲6四歩に
△同歩~▲6ニ歩~△5ニ金~▲5六歩をみて△4ニ金引~
▲5七銀~下図54手目△2一飛と進行。。
54手目△2一飛。
上図での持ち駒
▲三浦九段: 銀
△黒沢五段: 歩2
三浦九段の気迫にも動じることなく
黒沢五段は手厚い受けで先手の龍を詰ましに行きます。
上図から次に、三浦九段は角ではなく飛車を取りこみ
飛車交換を成立させると。。
64手目△4一飛。
上図での持ち駒
▲三浦九段: 銀
△黒沢五段: 歩3
三浦九段は執拗に飛車を敵陣に放り込みますが
黒沢五段はその都度、飛車を合わせて消しに行き
さらに二度、飛車交換を成立させます。。
72手目△5六歩。
上図での持ち駒
▲三浦九段: 角、銀
△黒沢五段: 飛、歩4
三浦九段は執念で作った龍で
1筋に眠る角を捕獲しますが(71手目▲1ニ龍)
黒沢五段は龍取りを放置して5筋の歩を突き出し
ついに反撃の狼煙を上げました。。
すると。。
【 投了図・74手目△3九飛 】
投了図での持ち駒
▲三浦九段: 角、銀
△黒沢五段: 歩4
次に黒沢五段が手持ちに飛車を振り下ろした
上図の局面をみて、三浦九段は突然の投了。。
まだやれそうにも見えますが、棋界の「武蔵」は
ここまでと判断し、潔く頭を下げました。。
この瞬間、多くの将棋ファンが切望し
何より三浦九段自身が懸けていた、渡辺明棋王との
因縁の番勝負実現は、残念ながら幻となりました。。
一方、振り飛車らしい受けの強さと見切りの良さで
強豪相手に自分の将棋で快勝を飾った黒沢五段は
本戦優勝者・永瀬拓矢七段が待つ決勝二番勝負へ
颯爽と、駒を進めました。。
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行く手を阻んだのは、振り飛車の若き精鋭。。
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永世七冠達成の興奮はさめず。。
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前人未到空前絶後の偉業達成!
竜王戦/第5局・一日目の所感。。
世紀の決戦、舞台は鹿児島。。
将棋の代名詞・羽生棋聖の現在地
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前哨戦の先に見据えるものは。。
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羽生棋聖、悲願の竜王奪取に王手!
竜王戦/第4局終局直後の感想
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