第６７期王将戦７番勝負/第５局・一日目「久保王将の踏み込み強く。。豊島八段、長考の封じ手」
初防衛を目指す久保利明王将に
豊島将之八段が挑戦する、第６７期王将戦７番勝負。
ここまで４局を消化し、久保王将が３勝１敗とリード。
タイトル防衛に王手を懸けて迎えた大一番/第５局が
本日より、島根県大田市「さんべ荘」にて開幕。。
第５局の先手は、久保王将。
勝てばその瞬間、通算４度目の王将位防衛が決まる
本局の初手は角道を開く▲７六歩から。。
２手目△３四歩。
上図での持ち駒
▲久保王将： なし
△豊島八段： なし
対します、カド番でもう後のない
豊島八段も２手目に同じく角道を開く△３四歩と返し
注目の対局はスタートとなりました。。
居飛車、振り飛車ともに含みを持たせた後手に対し
久保王将は続く３手目に、ノータイムで。。
３手目▲６八飛。
上図での持ち駒
▲久保王将： なし
△豊島八段： なし
飛車に手をかけると、６筋へと振り
振り飛車の王道「四間飛車」を投入しました。。
この手をみて、豊島八段は
４分の考慮の後、１筋の歩を突き間合いを計ります。。
（４手目△１六歩）
久保王将は迷いなく、ノータイムで端歩を受けると。。
（５手目▲１六歩）
６手目△３五歩。
上図での持ち駒
▲久保王将： なし
△豊島八段： なし
豊島八段は再び４分、時間を費やしてから
３筋の歩を伸ばし、振り飛車投入を示唆しました。。
しかし
１０手目△８四歩。
上図での持ち駒
▲久保王将： なし
△豊島八段： なし
久保王将の７手目▲２八銀をみて
豊島八段が手をかけたのは、飛車ではなく銀でした。。
右の銀を６筋に上げて一転、居飛車模様を描き出します。。
（８手目△６ニ銀）
趣向の後手の出だしに対し
久保王将は銀を１筋の端に上げて（９手目▲１七銀）
戦場への繰り出しを急ぐと、豊島八段は飛車先の歩を突き
ここで居飛車を明示しました。。
１２手目△８五歩。
上図での持ち駒
▲久保王将： なし
△豊島八段： なし
久保王将は銀を２筋に繰り出して
伸びきった後手の歩を咎めに行きますが
豊島八段は構うことなく、自らの飛車先を決め
先手からの角交換を注文しました。。
１３手目▲２ニ角成。
上図での持ち駒
▲久保王将： 角
△豊島八段： なし
後手からの要求に対して
久保王将は６分の考慮で気息を整えてから
注文通りに角交換を敢行しました。。
次に、豊島八段の△同銀（１４手目）をみて
▲８八銀～△７四歩～▲７八金～△７三銀～▲３五銀に
△３ニ金～下図２１手目▲７七銀と進行。。
２１手目▲７七銀。
上図での持ち駒
▲久保王将： 角、歩
△豊島八段： 角
角交換成立後
久保王将は宙に浮いた３筋の歩を取り込むと
自陣の左辺を整え、攻守のバランスをとります。。
２４手目△７三桂。
上図での持ち駒
▲久保王将： 角、歩
△豊島八段： 角
一方、あっさりと歩損となった
豊島八段も右の銀を戦場に繰り出すと（２２手目△６四銀）
桂馬を跳ねて援軍を送り、囲いよりも先に攻めの形を整えます。
すると。。
２５手目▲６五歩。
上図での持ち駒
▲久保王将： 角、歩
△豊島八段： 角
久保王将は１４分の考慮の後
飛車先６筋の歩を突き出し、仕掛けを開始しました。。
２６手目△６五同銀。
上図での持ち駒
▲久保王将： 角、歩
△豊島八段： 角、歩
豊島八段は１分の少考で△同銀と応じた
上図の局面で、午前の対局は終了となり
昼食休憩に突入。。
【 昼食のメニュー 】
久保王将： 親子丼
豊島八段： カレーライス
２７手目▲７五歩。
上図での持ち駒
▲久保王将： 角、歩
△豊島八段： 角、歩
午後の対局開始の一手で
久保王将はお隣り７筋の歩を突き出し、追撃。。
豊島八段が６分の考慮で△同歩（２８手目）と応じると。。
２９手目▲６六銀。
上図での持ち駒
▲久保王将： 角、歩
△豊島八段： 角、歩２
久保王将はすかさず飛車先で銀をぶつけ
もの凄い迫力と気合でグイグイ攻勢を強めます。。
対照的に、趣向の出だしから沈黙が続く
豊島八段は１時間２０分の大長考の末に銀を引き下げ
交換を拒みますが（３０手目△７四銀）。。
３１手目▲７五銀。
上図での持ち駒
▲久保王将： 角、歩２
△豊島八段： 角、歩２
久保王将は構わず銀を叩きつけ
いざ開戦どころか、いざ決戦を宣言しました。。
ここはもう応じるしかない
豊島八段の△同銀（３２手目）をみて、以下
▲７四歩～△６四銀～▲７三歩成～△同銀に
下図３７手目▲６三飛成と進行。。
３７手目▲６三飛成。
上図での持ち駒
▲久保王将： 角、桂、歩２
△豊島八段： 角、銀、歩３
久保王将は悠々と飛車先突破に成功。。
緊張高まる局面で、豊島八段が長考に入ると
そのまま終了時刻（午後６時）となり、次の手を封じて
一日目は終了となりました。。
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互いに居玉のまま、もはや終盤戦模様ですが
果たして、１時間３４分の大長考の末に封じた
豊島八段の「封じ手」は何か。。
明日は決着の二日目。
対局開始直後から、全く予断を許しません。。
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決戦の舞台は島根県
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「将棋界の一番長い日」は劇的なフィナーレ。。
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神童・藤井六段は絶好調！
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渡辺棋王は絶不調。。
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羽生竜王は新たな第一歩
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王将戦/第４局・一日目の所感
舞台は尼崎。。
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美しき挑戦は叶わず。。
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