第７６期Ａ級順位戦プレーオフ/２回戦「佐藤九段－豊島八段は康光流ダイレクト向かい飛車」
史上最大、６名の棋士によって名人挑戦権が争われる
第７６期Ａ級順位戦のパラマス式プレーオフトーナメント。
本日は注目の２回戦「佐藤康光九段－豊島将之八段」が
西の聖地・関西将棋会館にて行なわれています。
本局の先手は、豊島八段。
年明けから１７戦目の公式戦と過密日程に身を置きますが
先週はプレーオフ/１回戦とカド番で迎えた王将戦/第５局で
久保利明王将に価値ある連勝を飾り、調子は上々。。
負けられない大一番につぐ大一番を戦い続ける
秀英の本局の初手は、飛車先の歩を突く▲２六歩から。
２手目△３四歩。
上図での持ち駒
▲豊島八段： なし
△佐藤九段： なし
対します、佐藤九段は２手目に
角道を開く△３四歩と返し、対局はスタート。。
この手をみて
豊島八段が続く３手目に角道を開くと。。
４手目△８八角成。
上図での持ち駒
▲豊島八段： なし
△佐藤九段： なし
佐藤九段は１分の少考の後
ズバッと「一手損角換わり」を敢行しました。。
８手目△３三銀。
上図での持ち駒
▲豊島八段： 角
△佐藤九段： 角
角交換成立後
佐藤九段は銀を３三の地点に繰り上げると
次に、豊島八段の▲４八銀（９手目）をみて。。
１０手目△２ニ飛。
上図での持ち駒
▲豊島八段： 角
△佐藤九段： 角
飛車に手をかけ、２筋へと振り
負けたら終りの大一番で後手番の切り札である
「康光流ダイレクト向かい飛車」を投入しました。。
１１手目▲６五角。
上図での持ち駒
▲豊島八段： なし
△佐藤九段： 角
後手の作戦は想定の範囲内か
ここまでノータイムで指し進む豊島八段は
手持ちの角を６五の地点に投入。。
後手は４筋と８筋のいずれかの歩が受からない
「康光流ダイレクト向かい飛車」登場当初からある
常套手段を採用しました。。
この手に対し、佐藤九段は
やはり定跡である△７四角（１２手目）と合わせると。。
１３手目▲４三角成。
上図での持ち駒
▲豊島八段： 歩
△佐藤九段： なし
豊島八段はここもノータイムで▲４三角成と飛び込み
以下△４ニ金～▲６一馬～△同玉～▲７五金～△７ニ玉～
▲７八玉～△３五歩～▲７七銀に、△２四歩をみて
下図２３手目▲７四金と早いテンポで進行。。
２３手目▲７四金。
上図での持ち駒
▲豊島八段： 角、歩
△佐藤九段： 角
先手の主導で激しく駒が捌かれ
上図で再び、角が盤上から姿を消しました。。
２６手目△４三角。
上図での持ち駒
▲豊島八段： 角、歩
△佐藤九段： 金
しかし、ほどなくして
佐藤九段が自陣４筋へ角を再投入。。
すぐには意図を理解できない怪しげな一着で
先に形を決めました。。
この手をみて、豊島八段の手が止まり
１５分の考慮の後、玉の横腹を引き締めると。。
（２７手目▲６八金）
２８手目△２五歩。
上図での持ち駒
▲豊島八段： 角、歩
△佐藤九段： 金
佐藤九段は飛車先２筋の歩を突き合わせ
角も絡めた仕掛けを開始しました。。
３０手目２五同飛。
上図での持ち駒
▲豊島八段： 角、歩２
△佐藤九段： 金、歩
豊島八段は▲同歩（２９手目）と応じ
佐藤九段が飛車を強く走らせて上図の局面で
午前の対局は終了となり、お昼休憩に突入。。
【 お昼のオーダー 】
豊島八段： 豚ロース肉のしょうが焼き
佐藤九段： 肉なん定食
３２手目△２五同角。
上図での持ち駒
▲豊島八段： 飛、角、歩２
△佐藤九段： 飛、金、歩
午後の対局開始の一手で
豊島八段も飛車を走らせ、飛車交換を決断。。
佐藤九段が△同角で飛車を払うと。。
３４手目△２ニ飛。
上図での持ち駒
▲豊島八段： 角、歩２
△佐藤九段： 金、歩
両者は呼吸を合わせて飛車を再び２筋に投入。
後手の角を挟んでの睨み合いとなりました。。
３８手目△３四角。
上図での持ち駒
▲豊島八段： 歩２
△佐藤九段： 金、歩
しかし、緊張状態は長くは続かず
豊島八段が６五の地点に角を放り込んだのをみて
佐藤九段はサッと角を引き下げ、飛車交換を要求。。
ここは応える一手となる
豊島八段の▲２ニ飛成を（３９手目）みて、以下
△同金～▲２八歩～△６ニ銀～▲７四角～△３ニ金に
▲３八角～下図４６手目△４ニ金と進行。。
４６手目△４ニ金。
上図での持ち駒
▲豊島八段： 飛、歩２
△佐藤九段： 飛、金、歩
飛車交換成立後
両者は攻勢よりも自陣整備に取り掛かります。。
５０手目△１五歩。
上図での持ち駒
▲豊島八段： 飛、歩２
△佐藤九段： 飛、金、歩
来るべき開戦へ向けて
豊島八段が９筋を、佐藤九段が１筋を
それぞれ端の位を確保した、上図の局面で
夜戦に備えて夕食休憩に突入。。
【 夕食のオーダー 】
豊島八段： 黒毛和牛のカレーうどん
佐藤九段： 肉なん定食（うどん、大盛り）
大勝負らしく、注意深く慎重に間合いを計り合う
ジリジリとした展開となったプレーオフ大阪決戦。。
夕食休憩明けからの戦いに緊張が高まります。。
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注目の師弟対決は藤井六段が
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王将戦/第５局・一日目の所感
決戦の舞台は島根県
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「将棋界の一番長い日」は劇的なフィナーレ。。
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神童・藤井六段は絶好調！
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渡辺棋王は絶不調。。
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羽生竜王は新たな第一歩
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美しき挑戦は叶わず。。
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