つけ入る隙なし。。AbemaTVトーナメント・Aブロック「藤井七段、圧巻の決勝トーナメント進出」
AbemaTVトーナメント Inspired by 羽生善治
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昨日、いよいよスタートいたしました
AbemaTV将棋チャンネルが日曜の夜におくる新シリーズ
「AbemaTVトーナメント Inspired by 羽生善治」
記念すべき第1回放送は
予選Aブロックが行なわれ、神童・藤井聡太七段も登場。
1回戦で近藤誠也五段を連勝で下し、迎えた決勝三番勝負で
A級経験もある力戦派の英雄・橋本祟載八段と対戦しました。
1局目を藤井七段が後手番で制して迎えた第2局。
本局では先手となります、藤井七段の初手は▲2六歩。。
いきなり居飛車を明示した先手に対して、橋本八段は
2手目△3四歩と角道を開け、対局はスタートに。。
4手目△4四歩。
上図での持ち駒
▲藤井七段: なし
△橋本八段: なし
続く3手目に、藤井七段も角道を開くと
橋本八段は直接相対峙した角道を止めて
先手で「三間飛車」を投入した1回戦に続き
振り飛車投入を示唆しました。。
10手目△4四銀。
上図での持ち駒
▲藤井七段: なし
△橋本八段: なし
そのまま「対抗形」王道の出だしとなり
藤井七段が居玉を解除すると(9手目▲6八玉)
橋本八段は左銀を自陣三段目に繰り上げて
飛車の横利きを通します。。
が、しかし
次に、藤井七段が玉を7筋に寄せたのをみて。。
(11手目▲7八玉)
12手目△6ニ銀。
上図での持ち駒
▲藤井七段: なし
△橋本八段: なし
橋本八段は△6ニ銀と返し
振り飛車模様から一転、居飛車を明示しました。。
16手目△7四歩。
上図での持ち駒
▲藤井七段: なし
△橋本八段: なし
橋本八段は居玉のまま、飛車先も保留して
上図で7筋の歩を突き、急戦投入を示唆します。。
すると、藤井七段は次に。。
17手目▲3五歩。
上図での持ち駒
▲藤井七段: なし
△橋本八段: なし
強気に3筋の歩を突き合わせ
囲いも定まらない内に、先に仕掛けを開始します。。
18手目△7五歩。
上図での持ち駒
▲藤井七段: なし
△橋本八段: なし
力将棋にはめっぽう強い橋本八段は
売られたケンカを受けて立ち、3筋の歩はそのままに
7筋の歩を突き合わせ、自らの主張を通しました。。
藤井七段も主張を曲げずに
3筋の歩を取り込んで(19手目▲3四歩)、以下
△同銀に▲7五歩~△7ニ飛~▲6八金~△5四歩~
▲5六歩~△5三銀~下図27手目▲4六銀と進行。。
27手目▲4六銀。
上図での持ち駒
▲藤井七段: 歩2
△橋本八段: 歩
藤井七段が3筋に続けて
7筋の歩も取り込むと、橋本八段は飛車に手をかけ
先手玉の頭上に合わせました。。
後手の狙いを呼び込んだようにも見える
藤井七段は右の銀を機敏に戦場へと繰り上げると
次に、橋本八段も銀を戦場に構えたのをみて。。
(28手目△6四銀)
29手目▲7九玉。
上図での持ち駒
▲藤井七段: 歩2
△橋本八段: 歩
藤井七段はサッと玉を6筋に引き下げ
後手が起点とした7筋から身を隠します。。
この手をみて
橋本八段が7筋に浮いた歩を銀で取ると。。
(30手目△7五歩)
31手目▲3八飛。
上図での持ち駒
▲藤井七段: 歩2
△橋本八段: 歩2
藤井七段も機敏に飛車を3筋へと振り
抜け目のない指し回しで拠点を作りました。。
37手目▲2四歩。
上図での持ち駒
▲藤井七段: 歩
△橋本八段: 歩3
そのままあっさりと3筋を押さえ込んだ
藤井七段は5筋に続き、3筋でも歩を突き捨て
とんとん拍子で攻めの勢いを加速させて行くと。。
45手目▲5四銀。
上図での持ち駒
▲藤井七段: 歩
△橋本八段: 歩5
藤井七段は飛車を中央5筋へと振り直し
その先で銀交換を仕掛け、3筋の拠点を残したまま
明快にして爽快に、中央突破を目指します。。
48手目△8七銀不成。
上図での持ち駒
▲藤井七段: 銀、歩
△橋本八段: 銀、歩6
もの凄い勢いでドンドン手が伸びてくる
藤井七段を前に、さすがの橋本八段も防戦一方。。
先手の要求に応じる形で銀交換が成立。。
すると、手番を握った上図で
橋本八段は自慢の受けに回らず、銀を8筋に転がし
角取りをかけつつ飛車先を開き、反撃の狼煙を上げました。
が、しかし。。
藤井七段は角を渡しても恐くはないと
手抜いて飛車を成り込み(49手目▲5三飛成)
いざ、男の攻め合いへ。。
57手目▲5ニ歩。
上図での持ち駒
▲藤井七段: 銀、歩
△橋本八段: 銀、歩5
抜群の見切りの良さを隠し味に、一度食べたら癖になる
モッチリコッテリ、果てしなく重厚な受けで幾多の若手精鋭を
終盤でことごとくねじ伏せてきた橋本八段ですが、しかし
本局では見せ場すら作ることができず。。
藤井七段は力みなく
一直線に橋本玉を仕留めに行きます。。
【 投了図・63手目△6ニ金 】
投了図での持ち駒
▲藤井七段: 歩
△橋本八段: 銀2、歩6
最後は詰将棋のような寄せで
橋本玉を完璧にしとめ上げた藤井七段が
上図63手までで、見事勝利を飾りました。。
現代将棋界を代表する実力者を相手に
藤井七段は先手と後手で圧巻の2連勝を飾り
堂々の決勝トーナメント進出を決めました。。
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いきなり藤井七段登場、そして衝撃。。
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棋聖戦/第2局終局直後の印象
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名人戦/第5局終局直後の感想
名人戦/第5局・一日目の所感
舞台は大須・万松寺
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叡王戦はお先に決着。。
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実現なるか、東海将棋会館。。