防災入門 / 05 備蓄
05 · Stockpile
備蓄と非常持ち出し袋
備蓄には混同されがちな2つの役割があります。「非常持ち出し袋」は逃げるときに持って出るもの、「家庭内備蓄」はライフラインが止まった家で数日間しのぐためのもの。リュックひとつに全部詰めようとすると、重すぎて持てない袋と足りない備蓄の両方が出来上がります。分けて考えましょう。
家庭内備蓄の公式な目安は、飲料水が1人1日3リットル、食料と合わせて最低3日分、大規模災害に備えるなら1週間分(首相官邸・農林水産省)。「1週間分の非常食」と聞くと大ごとですが、現実的な方法がローリングストックです。ふだん食べているレトルト・缶詰・乾麺・飲料水を少し多めに買い置きし、古いものから食べて買い足す。特別な非常食を賞味期限切れにする代わりに、日常の延長で備蓄が回ります。
そして経験者が口を揃えて挙げるのがトイレです。断水すると水洗トイレは使えません。携帯トイレ・簡易トイレを1人1日5回×人数×最低3日分——これは水や食料と同格の必需品です。ほかに、停電に備えたモバイルバッテリーと携帯ラジオ、カセットコンロとボンベ(お湯が作れると食の選択肢が大きく広がります)も家庭内備蓄の柱になります。
非常持ち出し袋に入れる基本(両手が空くリュックで)
- 情報と灯り:モバイルバッテリー、懐中電灯(ヘッドライトなら両手が空く)、携帯ラジオ、予備電池。
- 身分と現金:現金(停電時はキャッシュレスが使えない)、身分証・保険証のコピー、家族の連絡先メモ(08章)。
- 水・食・薬:飲料水500ml×2〜3本、そのまま食べられる食品、常備薬・お薬手帳のコピー。
- 衛生と防寒:携帯トイレ数回分、マスク、ウェットティッシュ、生理用品、アルミブランケット、雨具。
- 人による追加:乳幼児(ミルク・おむつ)、高齢者(介護用品・入れ歯)、ペット(フード・リード)、メガネ・コンタクトの予備。
公式情報源
備蓄品の公式チェックリストは以下で公開されています。家族構成に合わせて調整してください。
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首相官邸 災害に対するご家庭での備え
備蓄品・非常持ち出し品の公式チェックリスト。「最低3日分、推奨1週間分」の根拠となるページです。
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農林水産省 家庭備蓄ポータル
ローリングストックの実践ガイド。家族構成別(乳幼児・高齢者・食物アレルギーなど)の備蓄例が充実しています。
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消防庁 総務省消防庁
防災啓発資料のなかで非常持ち出し品の例を公開しています。